株式会社小林工業

【溶接工に欠かすことのできない保護具の着こなし方や選び方】


 

 

■溶接工とは

自動車の部品からクレーン車やブルトーザーなどの重機、
金属製のものならなんでも溶接でくっつけることができます。
それこそ、調度品から公園のジャングルジムなどの遊具も溶接によって製造されています。
溶接は、材料を加熱したり加圧させて接合させる技術になります。
誰しもがイメージする火花が散るような加工技術がこれにあたります。
多くは、一般機械の現場で溶接作業をしたり、建設現場でも作業員が雇われています。
アーク溶接・アルミニウム溶接・ステンレス鋼溶接など、
様々な加工技術によって溶接工は成り立っています。
詳しくチェックすれば、融接・圧接・ろう接に分けることができます。
それぞれに、電気や火などの熱で溶かしたり、圧力のみで接合をしたり、
柔らかい金属のりで接合することもあります。

 

■溶接で必要な防護具

先に上げたように溶接作業では火花や電気による熱を帯びやすく、
溶接工では仕事の内容に応じて保護具の装着が義務付けられています。
特に、保護具で重要視されるのは、保護面です。
溶接工では、有害な光(スパッタ)が発生しますから、顔を覆う保護面が必要になります。
もちろん、特殊なプレート付で、紫外線・赤外線のみを遮断し、
可視光線を通すので作業効率が落ちにくいようです。
溶接工に必要になる保護具には、
一般的に保護面・保護帽・手袋・足と腕のカバー・メガネ・防じんマスク・防護服があります。
これらを装着せずに作業することはできないので、
溶接工では作業前に安全面の点呼を取ることも必要になっています。
先に上げた保護面といっても、手持ちとかぶりタイプがあります。
大手工場では、液晶式の自動遮光面を貸与してくれているようです。
また、火花が散るイメージがある溶接工ですが、それはアーク溶接作業になりますから、
散乱光によって目にダメージを負いやすくなるので、サイドシールド機能付きの保護メガネを使用します。
大抵は、工場側で貸与してくれますが、もしも自身で選ぶのならば、
耐熱性・耐久性に優れていること、さらに動きやすさを考えて軽量であることや着心地で選びましょう。

 

■防護服の着こなし方

危険な化学物質を防ぐ機能を備えた防護具、着こなし方も独特です。
まずは、防護服なのですが、前掛けや全身つなぎタイプまであります。
破損が無いかチェックしてから着ましょう。
次に、長靴や作業靴を履きますが、アスベスト除去などに携わる場合には、ブーツカバーを履いて紐を締め、
隙間を埋めるように密閉した履き方、着こなし方をするのですが、溶接工はそこまではしません。
防護マスクは顔にフィットしているかをチェックしましょう。
なかには粉塵が舞うなかでの作業になるかもしれませんから、
そうした場合には呼吸用保護具を装着するように義務化されています。
そこまで装備ができてから、防護服にフードがあれば、かぶりましょう。
保護帽があればこの段階でかぶりましょう。
その上から保護メガネを装着します。
最後に手袋をつけますが、素材が薄い場合には2重につけることが望ましいでしょう。
ちなみに、溶接作業で扱う物質は異なるので、防護具の素材や構造は異なります。
だからこそ、自分で購入するのではなく、現場で貸与された防護具を使うのが間違いがありません。

 

溶接工では危険と隣り合わせでもあり、目や手、足など、保護しなければならないパーツが沢山ありますから、
夏場は暑さで着用したくないかもしれませんが、ケガを負わないためにはひとつひとつが必要なモノになります。
身につけてから作業にあたるようにしましょう。