溶接工といえば、熱い環境、同じ姿勢での肉体的な負担、技術職ならではの徒弟制度的な環境というイメージからマイナスな印象を抱いている方も少なくありません。
しかし、現在ではそういった環境も改善され、肉体的な負担も機器の導入や技術の進歩によって良い方向に向かっています。
また、女性の進出も進んでおり、かつてのような男性の職場というイメージも払しょくされつつあります。
そこで今回は、溶接の仕事のやりがいや魅力について仕事内容や作業内容、技術にも触れながら解説していきましょう。
何が溶接工の魅力的な点なのか?
溶接工は、魅力的な部分も少なくありません。
日本人だけでなく海外から来た研修生も積極的に溶接工を希望する方が多いのも事実です。
溶接工の魅力は、報酬面や将来性があげられます。
報酬面については、他の職人に比べると給与が高めに設定されています。
さらに実績や作業量、さらには高度な溶接といった技術を磨くことで、その報酬もあがるでしょう。
また、日本の溶接は世界的に見ても溶接工の技術が高く評判も良いため、将来的に海外での仕事も獲得できれば、より高額な報酬も期待できる部分すらあります。
くわえて独立開業も可能です。
また、将来性もある職業です。
溶接工は機械化やAIの進出が進んだ昨今であっても必要な職業であり、今後もなくなることはないとされています。
若い世代が少ないことから、需要が年々増しており、先細りが叫ばれる日本の各産業界にあって珍しい存在でもあります。
さらにその需要に応えるため、日本の技術を吸収するために外国人の研修生も積極的に学びに来ています。
溶接工が感じるやりがいや楽しさ
溶接工が感じるやりがいや楽しさは専門性の高さです。
溶接工はとにかく専門性が高く、単純な溶接といっても美しさや速さ、強度といった機能面など評価点は非常に多くあります。
また、単に溶接をしていくだけでなく自分で設計をしたり、仕上げをしたりすることも少なくないため、金属をつなげるだけの仕事にとどまりません。
機械ができる溶接も場所によっては機械が入れない、利用できない場所は今も非常に多く、そういった場所で機械を凌駕する仕事ができることでも職人としてのやりがいを感じるはずです。
ものづくりに直接携われる仕事でもあるため、作業をすることで、そのモチベーションもどんどんあがることでしょう。
溶接工が取るべき必要最低限の資格とは?
溶接工は無資格で作業できるものではなく主に国家資格として次の資格を取得しておく必要があります。
1・アーク溶接作業者
2・ガス溶接作業主任者
電気で溶接をしていく仕事は、「アーク溶接等の業務に係る特別教育」の修了によってアーク溶接作業者の資格を受ける必要があります。
この資格がないと工場や現場でアーク溶接ができません。
次にガスを使ったガス溶接も同様に資格があります。
「ガス溶接技能講習」の修了によって得られるガス溶接技能者の資格のことで、ガス溶接をするだけでなく、作業全体の管理にも求められる資格です。
一般的には上記の資格だけですが、ボイラーの溶接には別途「ボイラー溶接士」の資格が求められます。
こちらは溶接工としての実務経験が受験に必要なので、キャリアアップで取得することが少なくありません。
まとめ
溶接工は、報酬面や将来性で魅力がある職業です。
また、ものづくりに携わる仕事として技術の奥深さもあり、やりがいも感じられる面もあります。
このような溶接工になるためには資格取得が必要ですが、まずは溶接工を多く抱えている職場に就職して、技術を学んでみましょう。